自分がレズビアンであることを最近自覚したという人は、専門用語を聞いても良く分からない…という人が多いかもしれません。
LGBTの界隈では、割と日常的に専門用語が飛び交っているので、LGBTのコミュニティに入って交流を深めてみたいのに、専門用語の意味が分からないから入るに入れない人もたくさんいるでしょう。
専門用語の中でも比較的多く聞くであろう用語が「ネコ」と「タチ」なのですが、
一体どんな意味があるのだろう
どういった人が当てはまるのだろう?
と考える人も多いはずです。
どういった意味なのかを理解すれば「なるほど!」とスッキリしますし、
そういった使い方をすれば良いのか、とコミュニティにも入りやすくなります。
そこで今回は、レズビアン界隈でも良く聞く専門用語の「ネコ」と「タチ」について詳しく紹介していきます。
今までなんとなくしか理解していなかった人も、この機会に是非理解を深めてみてくださいね。
ネコ・タチはレズビアンの属性に関する単語のこと
レズビアン同士には「性的役割」というものが存在します。
異性同士の場合は基本的な性的役割は決まっていることが多いですが、レズビアンとなると様々なパターンが考えられます。
同性同士の恋愛ともなると、この性的役割というのは非常に大切で、
役割がお互い一致していなければお付き合いに発展しなかったり、お別れの原因になったりしてしまうのです。
なお性的役割のことを男側・女側と表現するのではなく、攻め側・受け側として表現しています
攻め側の人を「タチ」、受け側の人を「ネコ」と呼んでおり、必ずしも一生タチでいなければ・ネコでいなければならないという訳ではありません。
相手によってタチになったり、ネコになったりする人も当然います。
さて、「タチ」と「ネコ」は具体的にどういった存在なのか、もう少し詳しく掘り下げていきましょう。
タチはリードする側の属性
「タチ」は性的役割でいう攻め側、つまりリードする側の役割であることを指します。
異性同士のカップルであれば男性側の立場というと、想像がつきやすい人も多いのではないでしょうか。
リードする側とはいっても、日常生活の中で常にリードしているというよりは、単なる性的役割として考える方がしっくりくる人も多いです。
また、「タチ」の中にも『タチ寄り』という人もいれば、『バリタチ』という人もいます。
『タチ寄り』の人は、どちらかといえば「タチ」という認識の人、『バリタチ』の人は完全に攻める側・リードする側の人のことを指します。
ネコはリードされる側の属性
「ネコ」は性的役割でいう受け側、つまりリードされる側の役割であることを指します。
異性同士のカップルであれば女性側ということになります。
「タチ」と同様に、リードされる側といっても、常にリードされているという訳ではありません。
むしろ、日常生活ではお姉さんタイプで性的役割ではリードされる側という人も少なくないのです。
これほどに性的役割といっても、日常生活と必ずイコールになるわけではないです。
また「タチ」と同じように、「ネコ」の人の中でも『ネコ寄り』の人もいれば、『バリネコ』の人もいます。
『ネコ寄り』の人は、強いて言うならリードされる側という認識の人、『バリネコ』の人は完全にリードされる側という認識の人を指します。
タチの特徴3選
爪が短い
性的役割が「タチ」の人は、爪が短いことが特徴のひとつです。
「タチ」側の人が爪を短くするということは、一種のマナーともいわれています。
「タチ」の人があまり爪を整えていないとなると、「ネコ」側からすればマイナスポイントとなってしまいます。
そのため、ほとんどの「タチ」の人が短く爪をカットしていたり、清潔感を保っている人が多い印象が強いです。
ボーイッシュなレズビアンに多い
レズビアンの「タチ」には、ショートカットだったり、メンズライクな服装などボーイッシュな人が多い印象です。
もちろんロングヘアーのフェミニンな女性も「タチ」にはいますが、パッと見た感じが男性?女性?と悩んでしまう容姿の人が「タチ」には多いように感じます。
ボーイッシュな人の中には、メイクをあまりしない人もいたり、ボーイッシュな見た目でメイクはしっかりしている人など、ボーイッシュな「タチ」の中にも様々な種類の人がいます。
ただし、ボーイッシュであれば全員が「タチ」という訳では当然ありません。
決して決めつけることをしないように注意しましょう。
触れられたくない人も中にはいる
「タチ」の中でも「バリタチ」に属する人たちは、身体に触れられたくないという人が多いです。
触れられたくないとはいっても、手を繋いだりハグはしますが、その先に進んだ際に身体に触れられたくないことが多いようです。
相手にこうしてあげたい、という気持ちが特に強い人ほど「バリタチ」な人という印象があり、そういった人の相手は「バリネコ」の人でなければ成り立たないようです。
もしも相手のネコの人がネコ寄りであれば、役割が一致しないのでお別れの原因になることもあります。
ネコの特徴3選
女性らしいフェミニンなレズビアンが多い
「ネコ」の人には、ガーリーな服装をしていたり、ロングヘアーなフェミニンの人が多い印象です。
もちろん、ボーイッシュな見た目をしている「ネコ」の人も中にはいますが、レズビアンバーなどでは特にフェミニンなネコの人が多く見かけられます。
またフェミニンな服装をしていて、ネイルをしている人というのはネコである可能性が高くなります。
もちろん、ネイルをしていないネコの人も多いですが、特に事情がなければネイルをしている人が多いようです。
甘え上手なレズビアンが多い
「ネコ」のレズビアンは、甘えることがとにかく上手な人が多いように感じます。
特にモテるといわれている「ネコ」のレズビアンは、あざとかったり、甘え上手な印象が強いです。
普段から甘え上手という人もいれば、二人きりの時間だけ甘えるという人もいます。
もちろん、特に甘え上手ではないという「ネコ」の人もいます。
告白は自分からするわけではないが、アプローチは自分からという「ネコ」の人が多いようです。
気遣いができる人が多い
「ネコ」の人は相手の反応を見て会話をしたり、気遣いしながらアプローチしている人が意外と多いです。
さりげない気遣いができるネコというのは、タチからはもちろん、同属性であるネコからも人気があります。
ネコはリードされる側の役割ではありますが、日常生活では意外と裏で関係性を支えるといった役割を担っている人が多い印象もあります。
気遣いができるイコール コミュニケーションがしっかりとれるという人でもあり、特にネコの人はそういった面を大切にしている人が多いようですよ。
まとめ
さて今回は、レズビアンのタチ・ネコについて当事者からの目線で紹介してきました。
専門用語である「タチ」と「ネコ」について知る機会があまりなく、今までなんとなく使ってきた人も多いのではないでしょうか。
リードする側の「タチ」、リードされる側の「ネコ」と役割はあっても、日常生活ではそこまで影響がありません。
もし今まで「タチ」「ネコ」の意味が分からなかった人も、性的役割の用語ということを理解していただけたのではないでしょうか。
これらの専門用語の意味を理解した上で言葉を利用し、是非今後のコミュニティでの立ち回りに役立てていってくださいね。